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人事採用担当者への取材(株式会社ネオキャリア様)|ハイレイヤー採用においてのミスマッチ防止策

2022/11/14(Mon) STORY&WORKS
人事採用担当者への取材(株式会社ネオキャリア様)|ハイレイヤー採用においてのミスマッチ防止策

はじめに

経営の中枢となる人材獲得の課題について、大手企業から中小・ベンチャー企業との関わりがあるUZUZが、現役の人事・採用担当者にインタビューをする新企画。今回は、株式会社ネオキャリアで人事・採用を担当している稲里さんを取材しました。

稲里さんは、新卒で大手食品メーカーに人事・採用担当として入社。年功序列の社風に対する嫌悪感や営業職へ挑戦したいという想いから、入社3年目のタイミングで、当時創業5年目の人材系ベンチャーに転職。営業職として全社MVP獲得、拠点責任者としてマネジメントも経験。
30歳以降のキャリアを考えた際に、改めて人事としての専門性を高めていきたいと考え、人事・採用担当としてネオキャリアへ入社。現在は、主にミドルからハイレイヤー層の採用を担当されています。

採用が難しいと言われるハイレイヤー層の採用手法や、再度「人事・採用」を行うようになったきっかけについて詳しくお聞きしました。

稲里 拓都|株式会社ネオキャリア 人事・採用
大阪市立大学卒業後、大手食品メーカーに人事・採用担当として入社。
その後、人材系ベンチャー企業へ営業職として転職。入社1年半後からは、中四国エリアの拠点責任者として人材紹介・求人広告・就職フェアの3事業を管掌。2021年7月より株式会社ネオキャリアにて中途採用担当として、ミドルからハイレイヤー層の採用業務を行っている。

拠点責任者を経験することで人事という仕事の重要性に腹落ち

―まず稲里さんについて教えてください。どのような経緯でネオキャリアに入社し「人事・採用担当」になられたのですか?

稲里さん:
新卒では大手食品メーカーへ入社しました。人事・採用担当として配属され、新卒・中途採用業務をメインに、幅広く人事業務を経験させていただきました。入社当初は採用担当という仕事にやりがいを感じていた一方で、年功序列の社風や、「分業化された一部の業務を担っているに過ぎない」という「組織の歯車感」に徐々に閉塞感を感じるようになっていきました。

そんな中、人事内でのジョブローテーションの時期も近付いてきており、就活時から営業職に挑戦したい気持ちもあったため、入社3年目のタイミングで転職を決意しました。
次のキャリアとしては、ベンチャー企業の営業職を選択。実力主義で成果さえ出せば裁量を得られ、早期にマネジメントにも挑戦できる環境に魅力を感じたためです。

上司や同僚にも恵まれ、入社半年のタイミングで全社MVPを獲得しリーダーに昇進。そこから一年後にはマネージャーに昇進し、中四国エリアにおける拠点責任者という立場で、紹介・広告・フェアの3事業のマネジメントを任せていただいておりました。具体的な業務としては、拠点の売上実績管理や営業戦略の立案~実行。管掌メンバーの採用・評価・育成等のマネジメント業務などを担当。

これらを行っていく中で、採用・評価・育成といった「組織・人の課題に向き合っていくこと」が「事業成長や売上につながっていくこと」を目の当たりにし、1社目で人事業務を行っていた頃よりも、人事という仕事の重要性に腹落ちできるようになっていました。

そこで、30歳以降どんなキャリアを描いていくか考えたとき、改めて「人・組織における課題解決の専門性を高めたい」と思い、営業から人事へと職種を戻すことを決意し、2021年7月にネオキャリアへ入社しました。

7回の面談・面接設定 ハイレイヤー層の採用においては相互理解が肝

―稲里さんは現在、ミドル〜ハイレイヤー層の採用をメインに携わっているとのことですが、採用の難しさなどがあれば教えてください。

稲里さん:
メンバー層~ハイレイヤー層まで共通する傾向として、感覚的には「企業選びの二極化」が進んでいると感じています。
1つは裁量を取りに行くケースです。創業間もないスタートアップで、優秀な経営陣と近い距離で裁量ある仕事を任されることに魅力に感じる方は増えていると思います。
もう1つは、昨今のコロナの影響もあり、安定性や将来性を考えて福利厚生費の手厚い大手大企業へ転職したいというニーズです。

ネオキャリアに関して言うと、上記のどちらかに属している訳ではないので、そういった点では採用に工夫が必要なフェーズであるとは感じています。
ハイレイヤーの方にとってのネオキャリアの魅力は「大企業並みのリソース」を活用しながらも、「スタートアップ並みの裁量やスピード感」で仕事を行えることと捉えているので、その魅力を感じていただけるような採用活動を日々取り組んでいます。

―ハイレイヤー層の採用では、入社後に現場メンバーとのミスマッチが発生してしまうことがあると聞きます。ネオキャリアさんでは何か対策や取り組んでいることがあるのでしょうか?

稲里さん:
ネオキャリアでは「スクラム採用」という言葉が流行る以前から、人事と事業部の協力体制のもと採用を行っていました。メンバー層の採用であっても、人事側だけの面接で採用を決めてしまうことは無く、現場マネージャー等、実際に入社後に関わる社員との接点を選考プロセス内で創ることでミスマッチを防ぐ採用を行っています。

特にハイレイヤー層の場合は「既存社員では解決できない課題の解決」をミッションとするケースが多く、これまでの自社にはいないようなバックグラウンドを持つ方を採用することになるため、どうしても入社後に双方にギャップが生じてしまいがちです。
そのため、この層の採用においては、カジュアル面談や会食、現場社員との交流機会等含め7回ほどの接点を設けることもありました。

当社では「人と本気で向き合い、未来を切り拓く。」というパーパスを掲げていますが、まさにパーパス通り、1人ひとりの求職者の方を本質的に理解し、当社のことについても未成熟な部分も含めて正直にお伝えした上で、お互いが納得した形で入社していただくことを大切にしています。

―1人ひとりに向き合い、お互いが納得いく形で入社してもらうよう柔軟に対応されているのですね。他に具体的に取り組んでいることはありますか?

稲里さん:
社内外問わず、多くの方から力を借りて採用成功に繋げていくことは意識しています。
当社の社長と採用ペルソナの壁打ちをしたり、スカウト文面については、エージェント会社に定期的なミーティングを依頼してプロの意見を取り入れたり、それこそUZUZさんが運営されている採用マーケ知恵袋などの複数のオンラインサロンに参加してヒントを得たり、SNSを通じて他社の先輩人事の方にアドバイスをもらったり。
採用成功のために社内外問わず、様々な方からのお力をお借りして、現在も採用業務に取り組んでいます。

一度離れたから分かる、人事・採用で大切なこと

―これから人事・採用担当になる方へアドバイスをお願いします。

稲里さん:
人事や採用担当になりたい人の中には「人が好き」「人と向き合いたい」という方が多いと思うのですが、僕としては「自社の事業や理念への共感」も重要な観点と考えています。

「社員一人ひとりに向き合うこと」も大切ですが、「経営層や事業責任者が描いているビジョンや目標」を理解した上で、それを人・組織の観点から実現させていくことも人事の仕事です。「社員一人ひとりの理想」と「会社や事業の理想」は必ずしも相容れない場合もあると思います。そんな中、その両者の理想の実現に向けて価値発揮したいという方が人事や採用担当という仕事に向いていると感じています。

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