就活中の既卒のみなさん。いざ求人票を見てみても「どこに注目して特徴を見れば良いのか分からない……」という方は多いと思います。そんな方は、ぜひこの記事をチェックしてください!
ここでは4つにポイントに分けて、求人票でチェックするべきポイントをお伝えいたします。失敗しない就職活動をするためには、まずは自分が正しい知識を身につけることが大切です。これから就職活動する既卒の方は必見です!
雇用形態に関して
雇用形態は主に5つに分ける事ができます。ご自身の希望する働き方のできる雇用形態を選びましょう。
正社員
一般的な会社員のイメージは正社員でしょう。長期にわたり安定的に就業する事が可能であり、昇給や賞与など長く働く程そのメリットは大きくなります。
また企業側はよほどの事がない限り、正社員をクビにする事はできません。一方で会社が定めた就業規則を守る義務もあり、業務命令には基本的には従わなくてはなりません。転勤や部署異動など、本人が望まない場合でも同じです。
ちなみに「使用期間中は契約社員/アルバイト雇用」というのは良くある話ですが、この期間中に契約が満了して正社員になれない、というケースはあまりありません。もちろん無断欠勤や遅刻、勤務態度不良、病気が見つかるなどのしかるべき理由があった場合には契約終了する事はありますが、通常通りきちんと働いていれば問題なく正社員になれるでしょう。
契約社員
給与や働く期間などの条件が契約によって定められている社員の事を指します。
「定められた期間が終了すれば契約はそのまま終了する」というケースもあれば「契約が更新されるケース」もあります。「十分な働きをした」と認められれば、そのまま正社員として登用されるなんて事も。企業側の負担が少ない事から採用は比較的されやすいです。
また、中には昇給や賞与が設定される事もあるので、正社員に近い働き方をする事ができます。ただ、その金額は正社員に比べ少なかったり、会社の業績が悪くなると契約満了で雇用が終了することもありえます。
パート/アルバイト
正社員よりも働く時間が短く、曜日や時間を指定して働く事ができる勤務形態です。働く時間を選択できるので自由度が高く、求人数も多いです。
「どうしてもこの時間でしか働く事が出来ない」など、制約がある方にとってはとても働きやすい環境であると言えます。ただし給与は時給や日給である事が多く、どうしても正社員と比べると少なくなります。任される仕事の幅も限られてくるので、スキルアップはなかなか望めません。長く働くほど、不利を実感する方が多いようです。
派遣社員
派遣会社に「希望する仕事」「持っているスキル」などを登録しておくと、条件が合う企業に派遣されるのが派遣社員の働き方です。(ここでは派遣を行う会社に正社員として雇用されている特定派遣は除きます)
働く時間や希望勤務地、残業の有無、休日の希望など条件を選択して求人を探す事ができます。実際紹介される求人が「話と違う!」なんて事も少なくなります。
一方で、給料がもらえるのは派遣をされている期間のみなので、勤務した日数や時間によって給料が上下します。また、年齢が上がるにつれて専門的なスキルがないと派遣先を見つけるのが難しくなってくるというデメリットもあります。
紹介予定派遣社員
派遣先に直接雇用される事が前提の派遣社員の事を指します。一定期間派遣スタッフとして勤務し、派遣期間終了時に企業と本人双方が合意した場合、社員として雇用されます。一般的な正社員求人よりも難易度が下がるので挑戦しやすく、正社員として働く前に「自分に合わない」「条件と違った」ミスマッチを防ぐ事が出来ます。
ただ、必ずしも正社員登用される事が約束されているわけではないので、3〜6カ月派遣社員として働いた後正社員になれなかったというケースも。そうなると空白期間が空いてしまい、就職活動に不利になってしまう事もあります。
給与面に関して
続いて、皆さんが気になる給与面についてお伝えします。
給与面に関して、ポイントは以下の4つです。入社した後に「こんなはずじゃなかった!」とならないように知識を付けておきましょう。
給与は基本的に「額面表記」
額面とは、基本給に残業代、交通費など各種手当を合計したものを指します。一般的に「月収」や「年収」という場合には、こちらの金額を指します。特別な表記がない限り求人票の給与は「額面給与」がほとんどです(求人票の年収欄には残業代や各種手当が含まれていないケースも多いです)
また企業によってはそれとはまた別に積み立てを行っている会社もあります。給料日に口座に振り込まれる金額は求人票に記載されている金額よりも低くなります。
手取りとは、源泉所得や住民税、雇用保険や社会保険などの保険料を額面から差し引いたものを指します。差引額は基本給の額や扶養家族の有無などによっても違ってくるので一概には言えませんが、額面給与から約2割引いたものが手取りの目安だと言われています。実際に皆さんの口座に振り込まれるのはこの手取りの金額となります。
月給制か年俸制か
月給制は1カ月単位で給与を支払う制度の事です。1年間の給与額は確定しておらず、賞与や場合によっては残業代などによって年収が変わっていきます。
年俸制は1年間の給与額を年度始めにあらかじめ決定する制度の事です。基本的には会社や個人の業績に関わらず、年間に支給される給与額は変わりません。支給方法は「年俸を12分割し、12分の1を毎月支給する」という会社もあれば「年俸を16分割し、12分の1を毎月、残りを賞与時に支給する」など、企業によって微妙に異なります。
分かりやすい例で言えばプロ野球選手が挙げられます。スポーツ選手に怪我はつきものですので、たとえシーズン中ケガをして試合に出られなくなったとしても、年俸として提示された金額はしっかり支払われています。このような場合の年俸制は活躍を前提とした給与形態だと言えるでしょう。
みなし残業制(固定残業制)か総額支給制か
総額支給制は残業が発生した場合、残業代を100%支給する形態です。残業が発生した場合、全額支払われればもちろんありがたいですが、そういった会社は割合としてはそう多くはありません。
みなし残業制(固定残業制)はあらかじめ給与の中に想定時間分の残業代が含まれている形態を指します。これらは残業の有無に関わらず支給され、支給額は企業によってさまざまです。
高収入をうたう求人は要確認!
例えば「1年目から年収600万円!」「年収1000万円稼げます!」と言った高収入をうたう求人があるかと思います。こういった求人は大体が成果を出せばインセンティブが上乗せされるシステムとなっており、自分次第でどんどん稼げる求人である事が多いです。
しかし、営業として主体的に行動する事が非常に求められますので、「キツい」と感じる人も正直言って多いです。お金を稼ぐ事が出来る求人はそれなりに覚悟を持って臨む事が大切です。
福利厚生面に関して
福利厚生を見る際のポイントは、以下の5つです。働きやすい会社の求人を見つけるためには、必ずチェックしておきたいポイントですね。
「社会保険完備」とは
社会保険完備とは「雇用保険」「労災保険」「健康保険」「厚生年金保険」の4種が完備されていることを指します。
「雇用保険」とは万が一失業した際、再就職先が見つかるまでの一定期間、失業給付金を受け取るための保険、「労災保険」とは勤務中または通勤途中にケガや病気をした際、治療費や治療中の賃金を保障する保険、「健康保険」とは仕事以外でケガや病気をした際、治療費を一部負担してくれる保険、「厚生年金保険」とは将来年金支給を受ける際に、国民年金に上乗せされる形で年金が支給される保険の事を指します。
賞与
賞与とは、毎月の給料とは別に社員に対して支給される金銭の事です。いわゆるボーナスですね。ボーナスの支給回数は会社によってさまざまで、夏季と冬季の年2回に分けて支給される会社もあれば、年1回支給される会社もあります。中には利益が出た時に支給する決算賞与を採用している会社もあります。
また賞与は、勤務継続時間や業務成績などに基づいて金額の計算が行われるので、通常の給料とは違い、会社側が賞与の有無や金額などを自由に定める事ができるようになっています。
昇給
昇給はボーナスと違い、定期的にもらえる給与の額がアップすることを指します。昇給の種類は、給与規定通りに給料が上がる「定期昇給」と、給料の金額を底上げする「ベースアップ」の2つに分けられます。年功序列や人事考課などで上がる昇給が「定期昇給」、社員全体の給与を底上げしてくれるのが「ベースアップ」です。
交通費「支給」か「全額支給」か
「交通費全額支給」は、文字通り通勤にかかる交通費を無条件で全額支給してくれる制度の事です。一方で「交通費支給」は無条件で全額支給でなく、何かしらの制限を設けた上で交通費を支給してくれる制度を指します。よくあるのが「上限○万円/月まで」という上限をつけるケース。もちろん交通費が上限内であれば全額支給されますが、上限を越えていれば上限額までの支給となります。
退職金は必ずもらえるとは限らない
「会社を辞めれば退職金はもらえるものだ」と思っている方がおりますが、退職金は会社が任意で支払うものですので必ずしももらえるとは限りません。退職金を支払ってくれる会社だったとしても、早くても1年以上、通常3年以上の勤務が目安です。中には10年継続の勤務でないと退職金を支給しないという会社もあります。1年未満の勤務の方に退職金を支払う会社はほとんどありません。
働き方に関して
働き方に関してのポイントは以下の2つです。こちらもご自身に合う働き方を選択しましょう!
固定時間制かフレックスタイム制か
固定時間制とは企業で就業時間が定められている勤務形態を指します。勤務時間が9時〜18時のように定められている形態で、日本には多く見られる就業形態ですね。一方でフレックスタイム制は従業員が日々の始業・終業時刻を自身で決定して働く事ができる制度を指します。フレックスタイム制を導入する会社の中には「コアタイム」と言う必ず勤務しなければならない時間帯を設けているところもあります。
完全週休2日制か週休2日制か
週休2日制とは、月に1回以上、必ず週2日の休みがあることを指します。月に一度週2日休みの週があればいいので、それ以外の週は週1日のお休みという会社もあります。
一方で完全週休2日制とは、毎週2日の休みがあることを指します。完全週休2日の場合、求人票の表記が完全週休2日制(土・日)とあれば毎週土日が休みになり、完全週休2日制(日・他1日)とあれば毎週日曜日とほかの1日が休みになります。完全週休2日制(シフト制)とあればシフトに応じて週に2日休みがもらえるという事になります。
最後に
いかがでしたか? 意外と知らないことが多かったのではないでしょうか。
折角就職するのでれば、自分のキャリアプランに適した条件の会社で勤めたいですよね。自分が描くキャリアプランを叶えられない会社に入らないように、求人票はよくチェックするようにしましょう。
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