宮城県での就職を考える際、そのエリアのイメージだけで就業先を決めるのではなく、さまざまな視点から物事を判断した上で就職先を決めることをお勧めします。
こちらでは、宮城県の経済状況や人口規模、求人情報などをご紹介します。長期的に暮らせるか、そして自分が希望する職種があるのかを判断する材料にしてください。また地域を代表する企業や、実際に就職を決めた人の体験談も載せるので、就職活動の参考にしていただければと思います。
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基本データ
人口 | 2,333,899人(全国14位) |
人口密度 | 321人/km²(全国19位) |
面積 | 7,282km²(全国16位) |
年齢比率 年少人口(15歳未満) | 12.3%(平均12.6%) |
年齢比率 生産年齢人口(15〜64歳) | 60.4%(平均58.4%) |
年齢比率 老年人口(65歳以上) | 25.2%(平均28.0%) |
宮城県は、約230万人の人口を持つ県です。そのうち、15歳から64歳に当たる生産年齢人口は60.4%を占め、全国平均の58.4%を上回っています。東北地方の拠点として、仙台に支店を置く企業が多いこともあり、働き手が多い県ということが予想できます。
面積は、7,282km²で47都道府県で16位の広さがあり、高級和牛である仙台牛の酪農や米、イチゴなどの作物の栽培が盛んに行われています。
経済データ
都道府県GDP(県民総生産) | 8.8兆円(全国15位) |
企業数 | 380社(全国17位) |
上場企業社数 | 23社(全国17位) |
黒字企業比率 | 80.8%(平均82.3%) |
赤字企業比率 | 19.2%(平均17.7%) |
常時従業者数 | 131,861人(全国19位) |
総資本 | 6,717,365円(全国13位) |
売上高 | 6,991,844円(全国13位) |
宮城県の都道府県GDPは全国15位、企業数や上場企業社数は全国17位となっており、平均的といえます。しかし、東日本大震災により被害を受けた影響もあり、赤字企業比率は19.2%と平均の17.7%を上回っています。
宮城県仙台市に本店を置く七十七(しちじゅうしち)銀行が発表している「調査月報2017年4月号」によれば、震災復興需要はピークアウトしており、生産において一部に弱めの動きが残存するものの、全体的には持ち直しに向けた動きがみられます。経済面において復興が進んでいるという見方ができるでしょう。
雇用データ
平均年収 | 412万円(全国20位)(平均454万円) |
有効求人倍率 | 1.21倍(全国11位) |
宮城県で最も人気がある職種は「一般事務」で、137,798人が就業を望んでいます。一方、「一般事務」の求人数は33,176人となっており、約10万人のミスマッチが発生しています。宮城県では多くの職種で供給過少となっているため、「一般事務」から他の職種への転向が必要となるでしょう。
介護サービスや看護師、保健士など医療関連サービスでは、求人数に対して求職者が不足しています。特にミスマッチが大きいのは「介護サービス」で、47,345人の求人に対し、求職者は16,076人です。夜勤があるなど「大変、きつい」というイメージが持たれがちな介護サービスは、宮城県に限らず人材が不足しがちです。
商品販売の仕事や小売店販売員などの職種でも、人材が不足しています。東北の中心的都市として栄える仙台にビジネスなどで訪れる人が多いこともあり、宮城県は東北の他県と比べて販売に関する求人が多いのが特徴です。
参考:RESAS 地域経済分析システム 「求人・求職者 / 分類別グラフ」
代表的な企業トップ3
宮城県で代表的な企業トップ3社をご紹介しています。県内でも知名度や事業の影響範囲が広いだけでなく、事業競争力のある企業を選出しているので、就職活動の参考になればと思います。
七十七銀行
事業内容
七十七銀行は明治11年に創業した東北最大級の地方銀行です。仙台を中心に宮城県内に127ヶ所、福島県に6ヶ所をはじめとする全142の拠点を持っています。東日本大震災により、多額の貸倒引当金が発生したことから公的資金を受け入れていましたが、2016年6月に完済しています。
採用活動
2016年には新規学卒者184名を採用。男女比率はほぼ等しい人数になっています。採用にあたっては、転居の有無によってコースが分かれており、転居を伴うフリーコースの大卒初任給は20万5,000円です。なお、一定期間経過した場合、コースの転換が可能になります。
参考:七十七銀行「採用情報」
東洋刃物株式会社
事業内容
東洋刃物は大正14年に創立し、情報産業用刃物・鉄工用刃物・紙関連刃物・木材関連刃物をはじめ、様々な刃物の製造・販売を行っています。被切断物の切断実験や研磨機などの開発製品設計を行う「技術部門」と、原材料の調達から品質管理、製造などを行う「製造部門」、また製品を提案する「営業部門」を中心に事業が成り立っています。
採用活動
営業職と技術職の採用を行っています。応募資格は高専卒以上となっているものの、採用人数は各職種とも数名となっており、狭き門といえるでしょう。大卒営業職の初任給は22万7,900円、大卒技術職の初任給は19万7,800円です。
参考:東洋刃物株式会社「採用情報」
株式会社トスネット
事業内容
トスネットは昭和52年設立したセキュリティーサービスを提供する企業です。その提供範囲は道路や鉄道、施設、イベント会場など多岐にわたり、警備や万引き対策にとどまらず、防犯用品の取り扱いなども行っています。
採用活動
警備やセキュリティーというと男性の職場というイメージがありますが、18歳以上であれば、女性も応募可能です。入社後は新任教育や現場での教育を半年間受講、その後は社内認定試験を受験し、昇給していく仕組みになっています。仕事で必要となる各種国家資格の受験費用は会社が負担してくれます。
参考:株式会社トスネット「採用情報」
宮城県の就職/転職活動まとめ
宮城県の就職や転職活動に役立つ情報をまとめました。就職・転職イベントだけでなく、就職・転職の体験談、宮城県を対象とした就職・転職活動の支援サービスも合わせてご紹介していますので、参考になればと思います。
宮城県の就職/転職活動のイベントまとめ
求職者に向けたイベントが、宮城県で定期的に開催されています。面接での受け答えやビジネスマナーなど、独学では学びづらいと思う方はぜひ参加してみてください。
仙台わかものハローワーク
「仙台わかものハローワーク」では、35歳未満で正社員採用を希望する人に向けた職業相談や求人紹介などを行っています。就職支援セミナーも開催しており、電話対応におけるビジネスマナーの講義や、模擬面接の練習を受けることが可能です。
また、就職後も相談できる窓口を設置し、悩みに応じて適切なアドバイスをしてもらえます。さらには「おしごとアドバイザー」という、就職や転職についてメールや電話で相談できる取り組みも実施中です。就職・転職における不安要素を取り除いてくれる支援が、こちらのハローワークでは多数用意されています。
参考:宮城労働局「仙台わかものハローワーク」
みやぎジョブカフェ
仙台市にある「みやぎジョブカフェ」は、44歳未満の男女という幅広い年齢層の方に向けた就職支援を実施中です。こちらはキャリアコンサルティングや支援セミナーの他、職場体験の機会も提供しています。
さらに、仙台から遠く離れたエリアに暮らす若者のもとへ出張して「出前ジョブカフェ」も実施。たとえば自己分析のワークショップでは、自分について多面的に観察し、セールスポイントを見つける支援をしています。そして面接対策では、面接官が着目する点を理解した上で、どのように受け答えをすればいいのかを教えてくれます。
参考:「若者の就職支援・みやぎジョブカフェ」
宮城県の就職/転職活動の体験談まとめ
宮城県で就職/転職活動を行い、無事に内定を獲得した方の体験談をご紹介します。20代の求職者が、どのように活動を進めていったのかを見ていきましょう。
体験談その1(22歳・男性)
宮城県は東北地方で1番の経済都市であり、東北地方最大の人口がいます。県内にはいくつか上場企業が存在しており、それらの上場企業を目指すのが学生にとっての王道な道となっています。
宮城県内での就職活動は、関東・関西の大都市圏ではないこともあり、内定を争うライバルは多くはありません。しかし、関東・関西と比べると採用予定人数が少ないため、上場企業から内定を勝ち取るのは難しいと思います。
就活生が限られている地域であるため、採用担当者との距離が近く、人によっては説明会等で採用担当者と仲良くなれる可能性が高いと思います。
体験談その2(27歳・男性)
震災後すぐに山形から仙台に引越しをしました。山形でずっとオートキャドに携わる仕事を行っていたため、それに関連する仕事を探したところ、とてもたくさんの求人が出ていました。
そこでまず、福利厚生がしっかりしている派遣会社を探しました。そのあと派遣会社に伺い登録作業を済ませて、私の希望職種や働き方を相談し、希望の仕事を紹介してもらうことができました。辞めるときも満期まで働けば自主退職にならず、また次の仕事も紹介していただけたのでとても良い環境でした。
派遣のお仕事はすぐに切られると思っていましたが、安定した企業でコツコツしっかり取り組めば長く働けるし、仲間もできるのでとてもおすすめです。
宮城県の就職/転職活動の支援サービスまとめ
宮城県の就職支援を行っている団体をご紹介します。ちゃんとした実績を持ち手厚いサポートを提供しているので、気になった方はお問い合わせください。
一般社団法人きゃりぽーと仙台
一般社団法人きゃりぽーと仙台は、学生の就職活動を支援する事業を行っています。企業探しからエントリーシートの書き方など、就職活動のイロハを教える「探職ゼミ」を定期的に開催。また企業の人をお呼びして、業界の知識を深める「探職ライブ」では、大学にいるだけでは得られないリアルな現場の情報を提供しています。
宮城に根ざした就職支援を行っている社団法人のため、地元に残って働きたい就活生にとっては、心強いサポートをしてくれるでしょう。お問い合わせはコチラから!
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▼きゃりぽーと仙台
JAIC
株式会社JAIC(ジェイック)は、東京のほか、全国5都市で支社を構える大手人材紹介会社です。約60,000社の企業を顧客に持ち、全国20,000人以上の方に就職支援サービスを行っています。上海にも支店を構え、アジアへの展開も拡大中です。
JAICは20代の若手に向けた支援が充実しており、新卒のみならず、既卒生や大学中退者の社会進出も手助けしています。社会人の基礎を身につけるための「就活講座」や、10数社の企業から直接話を聞ける「集団面接会」などを開催。
入社後にも相談役になるなど、手厚い支援を提供してくれます。さらに大学と連携し、キャリア教育や就職支援プログラムも運営!
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▼JAIC
おわりに
その地域で発達している産業によって、募集職種は変わります。「都会で楽しそうだから」「自然がいっぱいあってゆっくり過ごせそうだから」などの理由だけで住む場所を決めると、希望職種に就けないかもしれません。
納得のいく就職活動にするためにも、経済状況や求人情報を確認した上で就業先を探してみてください。記事を読んで「宮城県で就職したい!」と思った方は、まずは上記で紹介したエージェントに問い合わせてみましょう。
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