東京都出身。大学卒業後は、若さと勢いに任せて名古屋の中小企業に入社。戸建住宅営業と寮母を兼務して働く。厳しい環境と承知の上だったが、想像以上の激務と自身の考えの甘さにより5ヶ月で退職。短期離職後の転職活動で自身が苦戦した経験から、事業内容に共感したUZUZに入社。入社後はリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーを兼務し、現在はカウンセリング業務とチームマネジメントを担当。粘り強く親身な支援をモットーとし、日々求職者やメンバーのサポートに尽力している。
大学時代は法政大学の経営学部に所属していましたが、将来は何をやりたいのかよく分かっていませんでした。3年生の後期になり、周りが就職活動を始めたので、私もとりあえず企業にエントリーをすることに。そんなとき、ある企業が販売する住宅に無料で泊まれるツアーに参加しました。
そこで出会った女性専務は、全国で経営者向けの講座を開くほどの敏腕キャリアウーマンでした。今まで出会ったことがないようなパワフルな人で、私は専務と話すうちに「この人のもとで働きたい!」と強く思うようになりました。その企業の選考を受け、内定をもらうことができ、2016年4月に入社。会社では住宅販売の営業を担当しましたが、業務内容は建売住宅の販売営業ではなく、住宅の土地選びや設計からお客様と一緒に考えて建てていくというものでした。
その会社には少し変わった制度があり、新入社員が上司たちの食事を作るというルールがありました。ほぼ毎日、早朝5時からおにぎりを20〜30個作ったり、カレーを作ったりして会社に持って行くという日々を過ごしました。加えてその会社では、業務で使用するパソコンや「Photoshop」のような業務用ソフトウェアを自腹で購入しなければいけませんでした。今考えると、それって珍しいですよね(笑)。「仕事で使うものは自己負担が普通なのかな」と思っていたんです。
会社では朝の6時から夜遅くまで馬車馬のように働き、休みは月に3〜4日程度。会社の方向性も思わぬ方向に変わっていくことも多々ありました。自分の考えが甘いのですが、体力的にも精神的にも参ってきており、耐えられなくなってしまいました。メールを夜遅くに送る私をお客様が心配してくれることもありました。ある時、「今の状態でこの仕事をしていて、明日死んでも後悔しない?」と言われました。
住宅は、お客様の人生において最も大きな買い物です。私はお客様が喜んでくれたら当時はそれで良いと思っていましたが、よく考えてみると、「相手の幸せ」と「自分の幸せ」はいっしょではないことに気づきました。その時のお客様の言葉がきっかけとなり、こんな気持ちで仕事していてはダメだと思いました。
入社して約5カ月、私は会社に退職届を提出することを決めました。自分で決めたにもかかわらず、ポッキリと心が折れてしまったんです。
退職して東京の実家に戻ってから、すぐに転職活動を始めました。短期離職をした当時は、休んでいる暇なんてないと思っていました。前職で設計士の方といっしょに仕事をしていて、私も手に職がつく仕事をしたいと漠然と考えていました。ただ、働きたいという想いとは裏腹に現実は厳しかったです。書類を応募するも通過せず、面接に進んだとしても「どうして自分で選んだのに辞めたの?」と聞かれたりと、散々な結果でした。言われていることは間違っていないのですが、転職活動中は暗闇にいる気分でした。「前職の経歴は一生残る」という言葉はかなり重かったですね。その中で未経験者のエンジニアを募集している複数の企業に応募し、運良くある企業から内定をいただきました。
その会社に就職するつもりでしたが、ある日Facebookで友だちがUZUZという会社の記事に「いいね!」ボタンを押していました。記事では、UZUZの広報担当である御代田(みよた)の既卒時代の就活についてやUZUZの取り組みについて書かれていました。働きたくても経歴が足枷になる若者がウズウズ働くサポートをしている事業に、衝撃を受けたことを今でも覚えています。新卒時から人材教育に興味を抱いていた私は、「最後にこのUZUZという会社だけ受けてみよう」と思い、UZUZに応募することにしました。
すると、面接の案内ではなく、採用担当者からUZUZが開催するイベントに誘われたので、思い切って参加してみました。役員から社員までざっくばらんに話しかけてもらい、第一印象は「エネルギッシュで見たことないような会社」だなと思いました。
数日後に面接をすることになったのですが、たったの5ヶ月で退職した私の経歴に対してどのように思われるのか、当日までずっと不安でした。でも専務の川畑や会長の今村は、前職での経験を「大変だったね」と親身になって話を聞いてくれたんです。UZUZの人たちの優しさに触れて、「この会社で働きたい!」という気持ちが強くなっていきました。
2016年の10月からUZUZで働き始めました。現在は、求職者とカウンセラーの面談日程を電話で調整するCS(カスタマーサポート)業務と、求職者の紹介先となる法人営業、キャリアカウンセリングの3つを兼務しています。
ベンチャー企業なので、覚えることが毎日山ほどあります。なので、もの覚えの悪い私は先輩に怒られてばかりの毎日です。私のミスが原因で、クライアントからお叱りを受けることもありました。周りの皆様が仕事ができる分、「ずっと仕事ができないままだと、自分が会社にいる意味がない…」と勝手に思い詰めることもありました。
当時の私はプライドが高く、弱い部分をうまく先輩に相談できず、自分の中だけで解決しようとしていました。でも、一人で抱え込んでいては状況は何も変わりません。力んでばかりいるから空回りするのではないかと考え、一度力を抜いてみたんです。すると、仕事に対して気楽に考えられるようになり、変なミスもなくなりました。難しい業務ですら、楽しんで取り組んでいけるようになったんです。
それからは自分を必要以上に責めることもなくなり、前向きに物事を捉えるようになっていきました。それができたのは、岡本(社長)をはじめとするUZUZの先輩たちのおかげだと思います。影で心配してくれる人たちの気遣いが見えていなかったことに深く反省しました。
UZUZの業務を通して実感するのは、クライアントと求職者双方に対して、顧客目線で物事を考えることの大切さです。利益の追求はもちろんですが、「本当に価値提供につながっているか」を第一に考えることが、今一番重視していることです。
CSと法人営業、キャリアアドバイザーの業務をしていますが、まずはプレイヤーとしての力を着実につけて数字をあげていきたいと思っています。私は5ヶ月で短期離職して、「もう私の人生は終わりだ…」と思いながら次の就職先を探していました。UZUZに登録してくださる方の中には、私と同じような境遇の方も少なからずいらっしゃいます。そんな就職活動に対して私と同じように思い詰めてしまっている方のために、同じ経験をした自分だからこそできるサポートをしていきたいです。